ふと鏡をのぞき込んだ瞬間、目に入る自分の顔の老け具合に驚かされたことはありませんか? ギョッとしてしまうような老け顔・やつれ顔を作る原因のひとつに、目もとのたるみがあります。 たるみは目の下に深い影を作るため、見た目の印象を一気に老け込ませてしまうのです。
そんな目もとのたるみが、日頃の何気ない生活習慣によって引き起こされていることとしたら!? 目もとにたるみができる原因やメカニズム、たるみのケア方法などについて、詳しくご紹介していきます。
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目もとのたるみを引き起こす悪習慣って?
目のまわりのとても薄い皮膚の下には、「fat pad」という脂肪組織のコンパートメントが存在しています。 fat padは目の周りの筋肉によって支えられているのですが、年齢を重ねるにつれて顔面の筋肉は衰え、靭帯という貝柱のような支えもゆるくなっていきます。
すると支えを失った脂肪はたるみ、目の下に深い影を作って、いわゆる「老け顔」を作っていくのです。 年齢とともに、これらの変化は誰にでも起こることですが、日頃の何気ない習慣が、その進行を早めている可能性があります。
例えば、目がかゆい時に手でゴシゴシと擦る癖のある人の場合は、目もとの皮膚や筋肉を無理やり引き延ばしてしまい、目の下の脂肪をたるませてしまいます。
また、物を見る時に目を細める習慣のある人、スマホやパソコンの画面を長時間見続ける習慣のある人は目の周りの筋肉が疲労しがち。 筋肉が疲労して脂肪を支えることができなければ、目もとはたるみやすくなります。
同様の理由で、視力の低下を自覚していなかったり、自分の視力にあったメガネやコンタクトを使っていなかたったりする方も、目もとの筋肉を疲労させてたるみを作るリスクが高くなります。 定期的に視力検査をして、必要に応じてメガネなどを作り換えていきましょう。
日頃の睡眠不足も目もとのたるみを招く原因のひとつです。
目を開けたり閉じたりする眼輪筋という筋肉は、まぶたの皮膚のすぐ下にあります。 この筋肉は1日2万回のまばたきをする働き者。 睡眠不足により自律神経の働きが鈍り、血流が滞ると、目輪筋の筋肉疲労が取りきれずに朝になり、古い血流がたまった状態(血液のうっ滞)で目を覚ますことになります。 これが目もとのたるみや青グマの原因です。
目もとのたるみをスッキリとさせる対策
目もとのたるみは、眼輪筋を鍛えるエクササイズでやわらげましょう。
まず、中指を目頭、人差し指を目尻にあてて軽く押さえ、顔は真正面の状態でそのまま天井を見るイメージで目線だけを上に持ち上げます。 続いて、目を細めるようにゆっくりと下まぶたを持ち上げます。 これを1回につき5セット、朝晩1回ずつ行ってみてください。
また、8の字を描くように眼球をゆっくりと動かすことで、眼輪筋全体を鍛えることができます。 顔を正面に向けて目を大きく見開き、8の字を描くように眼球をゆっくりと5周回してください。 それが終わったら、反対向きにまた5周回しましょう。 このエクササイズのポイントは、目線の動きに合わせて顔が動かないように注意することです。
次に、眼輪筋とその周辺の筋肉を全体的に鍛えるエクササイズを紹介します。
目を5秒間ぎゅっと閉じてから、5秒間思い切り見開くというやり方で、1日5回を目安に行うと良いでしょう。 なお、おでこに軽く手を当てておくと額に力が入らず、目の周辺の筋肉を効果的に鍛えることができます。
PC作業などで目が疲れたときは、目もとの緊張をほぐすマッサージもおすすめですよ。 まず、目の下側の、目頭・中央・目尻の3点を指の腹で優しく押しましょう。
続いて、目の上側、つまり眉の下側も同様に3点を指の腹で押していきます。 最後に、眉を拳でぐりぐりとほぐせばマッサージ完了です。
目もとのマッサージでは、目の周辺にあるツボを意識して行うと眼精疲労を癒す効果が上がるでしょう。
目頭と鼻筋の間には「晴明(せいめい)」というツボがあり、そこから少し上がった眉の付け根あたりに「攅竹(さんちく)」というツボがあります。
また、正面を見たときに瞳がある位置の真下には「承泣(しょうきゅう)」というツボが、そこから1.5cmほど下がった場所には「四白(しはく)」というツボがあります。
眉周辺でいえば、眉の中心部分にある魚腰(ぎょよう)や、眉の外側の端にある絲竹空(しちくくう)といったツボも覚えておくとよいでしょう。
これらのツボを意識し、優しく刺激しながらマッサージします。 その他に、目薬を差したり、目を閉じてただ休めたりするだけでも眼精疲労を癒すことができます。
40℃くらいに温めた蒸しタオルやホットアイマスクを目の上に乗せるのも、目の周りの血流が良くなって、たるみの改善が期待できる方法の一つです。 就寝前などに蒸しタオルで目をリラックスさせ、1日の疲れを癒してあげましょう。
そして、目もとの弾力やハリをサポートする成分が含まれているアイクリームは、目もとのたるみ改善に役立つアイテムです。 目もとのたるみが気になるときは、アイクリームでこまめにケアすることも大切ですよ。
目もとのたるみにもアイクリーム。その効果的な使い方
多くのアイクリームは目もとの小ジワにアプローチする成分で構成されている基礎化粧品ですが、そのソフトマッサージ効果によって、目もとのたるみ改善にも応用することができます。 目もとのケアは、力が強すぎたり、充分量のクリームを使わないなどやり方によっては、ほとんど効果が得られなかったり、かえってたるみが悪化したりする恐れがあるので注意しましょう。
ポイントは3つです。
1)メーカー推奨量を使う
アイクリームはメーカーが推奨している量を使いましょう。 毎日朝と晩に、化粧水や保湿クリームで肌を整えた後にアイクリームで目もとのケアをします。
2)眉毛の下から、下まぶたの下まで目を囲むようにアイクリームをなじませる
(アイクリーム使用法 イラスト挿入)まず、目の周りにクリームを置き、目尻から目の下を通って目頭まで、指の腹を使って優しくクリームをなじませていきます。 さらに、眉の下を通ってこめかみまで優しくクリームを伸ばし、眉の上にもクリームを塗ってください。 眉の上には、「皺眉筋」という目もとの表情に影響を与える筋肉があります。 この筋肉の流れを意識して、眉の上までアイクリームを塗ると、眉間のシワがやわらぎます。
3)筋肉の流れに沿って、力を入れずに
こめかみ方向に皮膚を引き上げ、下まぶたは外から内、上まぶたは内から外へとやさしくマッサージします。
すぐに目もとのたるみをカバーしたいときのメイク術
マッサージなどのたるみ改善策では間に合わない、すぐにでも目のたるみをカバーしたいという方は、メイクを工夫しましょう。
目もとのたるみをカバーするときは、コンシーラーやチークなどでもカモフラージュできます。 まず、たるみで影になっている部分にコンシーラーを線上に塗り、指の腹で叩いてなじませてください。
使用するコンシーラーは、クリームタイプやリキッドタイプなど、伸ばしやすいものを使うようにしましょう。 チークをたるみのカバーに使うときは、目もとのたるんでいる部分全体にチークをのせ、そのうえから薄くパウダーをはたいてください。 たるみが目立ちにくくなる他、血色が良く見えるようになります。
正しいたるみ対策でスッキリとした目もとに!
いかがでしたか?
目もとのたるみが気になり始めたら、たるみを悪化させる習慣を見直し、目もとのエクササイズやマッサージでケアしてあげましょう。 また、朝晩のスキンケアにアイクリームを取り入れる場合は、正しい方法で塗るよう心がけましょう。