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Vol.36 メイクアップの功罪。

年齢を重ねるほどにメイクを薄くしなさいと言う提言について、もう一度考える。

年齢を重ねるほどに、ついついメイクが濃くなるのは、人間の心理として当然のこと。

どんなに肌が綺麗な人でも、年齢とともにやっぱり素顔が不安になり、衰えや欠点を隠そうとするあまり、化粧膜がどんどん厚みを増していく。 言うまでもなくファンデーションは、ある程度までは衰えや欠点をカバーしてくれるが、一方では若く美しい肌でないとキレイにのらず、何かを隠そうと、塗れば塗るほど小ジワやちりめんジワはむしろ目立っていくという宿命的なデメリットを孕んでいるのだ。

私たちもそれを、体験的に知っている。 朝のメイクが日中地割れするように小ジワを目立たせ、パウダールームで鏡を見て驚いたこともあるはず。 もちろん「年齢を重ねるほどにメイクは薄くしていくこと」という警告めいたメイク提案は昔からあって、それを頭の片隅では認識しているのに、いざ鏡の前に座るとそのルールを忘れてしまう・・・誰もがそうなのではないだろうか?

けれどもここへきてちょっと事情が変わった。化粧品の進化はこの数年本当に目覚ましく、エイジングケアも本当に効くようになっているが、ファンデーションも同様に5年前10年前とはもう比べようもないほどに劇的に進化を遂げているのも、大人にとっては何よりの朗報。 非常に薄い膜でもカバー力が高まった上に、肌への密着力も高まって、崩れにくくなったのと同時に、表情にも無理なくついてくるような膜の柔らかさが加わったのだ。

もちろん、厚塗りすればシワが目立つのは相変わらずだけれど、もう厚塗りの必要はないということ。 いや厳密に言うと、優れたファンデはもはや厚塗りしたくてもできない処方になっているのだ。 またこれまでファンデーションでは難しいとされたツヤ肌仕上げも現実になった。 大人の肌には絶対ツヤが欲しいから。

かくしてベースメイクは、大人にとってもネガティブの少ないエイジングケアになったと言える。 この変化、考えてみると大人の美しさそのものを進化させるものといっていい。 いくらスキンケアを一生懸命積み重ねても、最後の最後、ファンデーションの仕上がりでそれを台無しにしてしまうことって少なくない。 だからこそ大人にとってファンデーション選びは大きな分岐点となるのだ。

ファンデーションだけは、新しい物好きが得をすると言われるほど、毎年のように進化を繰り返すアイテム。 ましてやそれが加速度を増している今、どんどん新しいものにチャレンジしてみてほしい。 肌の美しさもその分だけ更新されていくはずだから。 つまりベースメイクの進化それ自体が、5歳10歳を平然と若返る速攻的なエイジングケアと言っていい。

さらなる攻めの“メイク・アンチエイジング”と言えるのが、「チークに青みの淡いピンク色を選ぶこと」。 少女のような透明感が再現できるから、それだけでまた5歳10歳若返る。 青みのピンクが良いのは、青みが生まれながらに持っている透明印象に加え、その青みが毛細血管の青みを想起させ、透明感がさらに強調されるから。 もう一つ、アイライナーを思い切って強く入れ、目尻を少しだけこめかみの方に跳ね上げる。 それだけで確実なリフトアップになることも覚えて。

まさしくメイクもそっくりエイジングケアと考えて、今日からメイクをやり直してみてほしいのだ。

齋藤 薫 [美容ジャーナリスト]

女性誌編集者を経て独立。 女性誌において多数の連載エッセイを持つ他、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザー、NPO法人 日本ホリスティックビューティ協会理事など幅広く活躍。『Yahoo!ニュース「個人」』でコラムを執筆中。新刊『されど“男”は愛おしい』(講談社)他、『“一生美人”力人生の質が高まる108の気づき』(朝日新聞出版)、『されど“服”で人生は変わる』(講談社)など著書多数。

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